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『日経キャリアマガジン2012 vol.1 資格・スキルランキング2012』(日経HR/2012年1月発行)

インタビュー キャリアカウンセラー・藤井佐和子さん

「なりたい自分」のビジョンを持ち、
その実現のために資格・検定を生かしてほしい

自分のスキルレベルを測定したり、活躍のフィールドを広げたりするために役立つのが、東京商工会議所が主催する検定試験。この特集ではまず、キャリアカウンセラーとして活躍する藤井佐和子さんに、資格や検定をキャリアに生かすための心構えをインタビュー。後半では、東京商工会議所主催の5つの検定試験について、具体的に紹介する。

キャリアカウンセラー 藤井 佐和子さん|株式会社インテリジェンス在籍時に人材部門の起ち上げに関わり、主に女性を対象とした転職サポート事業を展開。1万2000人以上のカウンセリング実績があり、女性向けカウンセリングのほか研修、講演などでも活躍中。株式会社キャリエーラ代表取締役

行動して、違う世界を体験すると見えてくる

今は、大手の会社に入っても終身雇用が約束されているわけではありません。何か武器を身につけなくちゃ、と考えている方も多いでしょう。でも肝心なのはビジョンです。「なりたい自分」をイメージできないと、何から始めたらいいか分からず、結局何もしないままになりがちです。

キャリアアップをしたいのに、現実にはできていない。そんな方はまず、自分の生活を見つめ直してみてはいかがでしょうか。会社と家を往復するだけの毎日になっていませんか? 「節約したいから何もしない」という考えになっているのでは? 日々同じパターンの生活では、新しい情報が入ってこないので、気持ちに変化が起こりません。新しい考え方も生まれず、自分のビジョンも見えてこないのです。

閉塞した状況を打ち破るためにお勧めしたいのが、自己投資です。要は失敗を恐れないで何か行動を起こしたり、挑戦してみることが大切です。勉強会でもセミナーでも何でもいいので、少しでも興味があったら、新しい場に顔を出してみてはどうでしょうか。同じパターンの生活だけでは知り得ない知識を積極的に取りにいくようにすると「あんな人になりたい」「あんな仕事をしてみたい」という刺激を得られます。

資格や検定への挑戦も、自分の世界を広げるきっかけになると思います。試験勉強によって新しい知識を得られるだけでなく、コミュニケーションのツールにもなるからです。例えば同じ資格を目指していたり、取った人の集まりがあったら参加してみる。そこには「資格」という共通の話題がありますから、何を話したらいいのか、戸惑ってしまうこともありません。

それから取得した資格・検定名を名刺の隅に書いておくと、初対面の人との話題づくりになります。例えば「eco検定合格」と名刺に入れておく。するとそこから会話が広がり、コミュニケーションのきっかけが生まれます。

ここでコミュニケーション面の効用を強調するのは、仕事をする上で重要だからです。プレゼンテーションのスキルだけでなく、どれだけ相手の感情が読めるかとか、自分の感情をどこまでコントロールできるかということも、円滑に仕事を進めるには不可欠になります。人と接することが少ないと、そうした力が鍛えられず、肝心なときに人の心を読み間違えることもあります。リーダーになりたい、成果を出したいと思ったら、普段からさまざまな人と接し、たくさん失敗して学んでいくことが大切です。失敗を恐れて自分の家に閉じこもっていると、実践的なコミュニケーション・スキルが高まっていきません。結果として、自分の可能性にも天井を作ってしまいます。20〜30代ならいくらでもやり直しがききます。まずはいろいろなことにトライしてみましょう。

資格取得の目的を明確化し取得後のビジョンも描く

よくカウンセリングで聞かれるのが「これからどんな資格・検定を取ったら、この先食べていけますか」という質問です。でも、資格や検定の内容とやりたい仕事が合致していないと、せっかく頑張って取得しても、使う機会が少なくなってしまいます。「時間もお金もかけて取ったんだから、何とかしなきゃ」と、人生が資格に振り回されてしまうことにもなりかねません。最初にお話したように、資格・検定は自分のビジョンに照らし合わせて、選ぶことが大切です。私の場合はカウンセラーとして仕事をする上で、「この知識がもう少しあったらいいな」と思ったときに、関連する資格や検定を取ることがあります。

もちろん仕事とは関係なくても、興味のある分野の資格・検定なら、取得する意味はあります。そこで得られた知識やネットワークは、人生を豊かにするための貴重な財産になりますから。

資格・検定はあくまでもツールで、生かせるかどうかは自分次第。単に取得しただけでは、正直に言って今の人材市場ではあまり評価されません。転職などの際には、「自分の経験・スキルと資格を組み合わせれば、こんなふうに成果につなげられます」とアピールすることも、忘れないようにしましょう。

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