カラーコーディネーター検定試験 Club Palette Vol.28
梅雨があけ、いよいよ夏が本格的にスタートします。カラーの最前線を歩くVol.2では
江戸の香りを残す新宿区落合にある「染の里 二葉苑」さんをお訪ねし、染色について聞いてきました。
COLOR TALKはこの秋のトレンドカラー、そしてカッパーというメタリックカラーと、
今号も「色」に関するテーマが盛りだくさんです。
【INDEX】COLOR TALK:Topix, Color Trivia/カラーの最前線を歩く/IMFORMATION:色とアート,おすすめセミナー情報/プレゼント/検定試験情報/事務局通信
COLOR TALK
TOPICS:優しさのある、グレーみを帯びた明るい色 華やかなディープ、ダークカラー 2014年秋冬の注目カラー
2014年秋冬の注目カラー

   今春夏ファッションで好調なカラーをみると、ここ数年根強い人気のネイビーを中心としたブルー系全般、多彩な表情の白、そして明るいパステルカラーなどがあげられるでしょう。昨年のビビッドカラー全盛から比べると、明るいカラーも多少落ち着いたトーンへ移行しているように思われます。
   そこで、次の秋冬シーズンはどんな色が注目されるのか、ご紹介したいと思います。
   全体的なカラームードは、優しさや温もりを感じる方向へ移行し、その中で最も新鮮になるカラーとして、明るいトーンのグレーや、グレーがかったペールカラーがあげられます。その他、秋冬にふさわしいダークカラーや、カラフルなストロングカラーなど、以下重要な3つのカラー傾向をテーマとともに紹介しましょう。

1. Tint(消え入るような)

   この秋冬に最も新鮮な明るいグレーと、わずかにグレーがかったデリケートなペールカラーのグループ。微妙に色みの違った組み合わせで、洗練さと柔らかさを表現します。

2. Nocturne(夜想曲)

   秋冬に欠かせないディープ、ダークトーンのカラー。華やかさを感じさせる、こっくりしたオレンジ、ダークレッド、深いブラウンが新鮮です。

3. Allegro(速いテンポ)

   アクセントとして活躍する、1970年代のサンローランをイメージさせるようなエレガントで華やかさのあるカラーグループ。ゴールドも注目されています。

これから夏本番という時期ですが、夏の終わりころには、カラーだけ秋冬シーズンを先取りしてみてはいかがでしょうか。

Color Trivia: 色のよもやま話 No.17
カッパー Copper    近年分野を問わず注目されているシルバー、ゴールドなどのメタリックカラー。“光”を意識した色表現が注目されるなかで、さらに重要になっています。そして今、インテリアやプロダクツ関連で注目されているのが、カッパーCopperです。
   カッパーとは銅のこと。カッパーレッド(赤銅色)というとダークな赤みのブラウンですが、ここでいうカッパーは、できたばかりのぴかぴかの10円硬貨のような赤みのメタリックカラーです。メタリックではありますが、暖色系の色あいなので温かみがあり、生活空間に多いブラウン系にも馴染み、使いやすいカラーといえそうです。
   最近オープンした虎ノ門ヒルズの内装でも、木質に合わせてカッパーを使ったものが散見され、ナチュラルさとともに新しいラグジュアリー感を演出していました。
カラーの最前線を歩く
安岡 義彦 Yasuoka Yoshihiko:カラーコーディネーター認定講師(3級)(Color With 代表)
約30年間、CMF(カラー、マテリアル&フィニッシュ)デザインに素材開発の立場から取り組んだ経験を活かし、 現役デザイナーの現場視点をベースにしたカラーコーディネーションを語れるのが強み。
認定講師紹介
江戸更紗型染め体験後、二葉苑小林代表取締役と
江戸更紗と江戸小紋-江戸の“粋”を伝える技と意匠 機械化せず、職人の手により伝承される伝統色の重みと気品-
江戸文化の粋を、職人の染色技術で現代に伝え、江戸更紗や小紋を始めとする伝統の染物を制作し続けてきた染の里 二葉苑
シリーズ2回目は、認定講師の安岡義彦さんが新宿区上落合にある二葉苑の工房を訪ね、小林元文氏(株式会社二葉代表取締役)に染めの色と美についてお話をうかがいました。
- まずは染色体験で江戸更紗の型染めから知る
   西武新宿線中井駅を下車して、妙正寺川沿いに二葉苑があります。
   言葉で語る前にまず体で感じ取ってほしいという二葉苑小林社長のご厚意で、最初に工房で江戸更紗の型染めを体験することになりました。(参考:カラーコーディネーター2級テキストP141Ⅵ-2-4,①直接捺染)
   小林社長からていねいにご指導いただきながら、型紙を図案に合わせて置き、顔料を含ませた刷毛で型紙の上から線画の描いてあるテーブルセンターに摺っていきます。色に濃淡を付けるため、1色につき2枚の違う型紙を使って、全部で12枚の型紙で摺りあげます。最後は6色の色が重なり合ったきれいなテーブルセンターができあがります。
- 江戸小紋、江戸更紗の色
   江戸小紋は、江戸時代後期に庶民にぜいたくを禁じた奢侈〈しゃし〉禁止令が出されたころからの抑制された渋い色づかいの粋が今にも受け継がれ、そこが上方の染色との大きな違い、特徴になっているそうです。当時、庶民が着ることができる着物の色は限られ、その中で工夫された色が、四十八茶百鼠〈しじゅうはっちゃひゃくねずみ〉という色合いです。それをベースにしながら時代のニーズに合った色合いを加えています。
   色見本帳も実際に見せていただきました。実際の絹の縮緬〈ちりめん〉に染めた四十八茶百鼠は、低彩度でありながらたいへん深みがあって魅力的でした。(参考:カラーコーディネーター3級テキストP173色と文化1日本の色彩文化(8)江戸時代)
   江戸更紗については、臙脂〈えんじ〉色、茶系が大きな特徴で、更紗のルーツになるインド更紗に多く使われる茜色の影響と思われるそうです。染め物業界は一般的に、工程ごとの分業が進んでいますが、二葉苑の大きな特長は、一つの工房の中で図案作成から始まって染め物の全工程を取り込んでいるので、各工程を改良する際にも相互関係が大変捉えやすく、新しい技術の取り組みが進めやすいということです。
記事詳細
認定講師が教える!ワンポイントカラー検定!!

染料は、主に糸や布、紙などを着色するのに用いられる粉末状の着色剤である。その多くが水によく溶解し、布などの繊維と分子レベルで結合することによって着色する性質がある。ちなみに顔料も幅広くさまざまな素材の着色に用いられる粉末状の着色材であるが、水に不溶性であり、繊維などの分子と直接結合する性質を持たない。

―2級テキストP135掲載「色材の基礎」―

染料と顔料の着色のしかたの違いが2級テキストP136の図3に描かれています。染料は、図の赤い粒々が溶けて繊維に馴染んで染み込んだイメージ。顔料は、図の赤い粒々が溶けることなくそのまま残ってバインダーで繊維の表面に張り付いているイメージで捉えるとわかりやすいです。顔料は、繊維から剥離剤を使って剥がすことができますが、染料は繊維に染み込んで分子レベルで繊維と一体となっているので、それ以上分離させることはできません。
認定講師を活用してみませんか?
ショーウインドでの季節感の演出、商品パッケージの企画、ファッションのコーディネートetc.
東商の認定するプロのカラーコーディネーターにおまかせください!
認定講師の依頼の仕方

依頼内容・期間・勤務地・報酬・担当者連絡先を、メールで送信ください。
表題に「認定講師へ仕事依頼」と入力をお忘れなく!
送付先はこちら(palette@tokyo-cci.or.jp)まで。

東商はいただいた内容をそのまま該当地域の登録認定講師へメールいたします。
(その後のやりとりは、認定講師と直接お願いすることになります)

認定講師一覧がご覧になれます。

INFORMATION
色とアート
重要文化財 不動 室町~江戸時代  三井記念美術館 撮影:金井杜道
重要文化財 小面(花の小面) 伝龍右衛門作 室町時代 三井記念美術館 撮影:金井杜道
紅白萌黄段扇面秋草観世水模様唐織 明治~大正時代 三井記念美術館

能面と能装束―みる・しる・くらべる― 2014. Thu 9.21sun http://www.mitsui-museum.jp/

   日本が世界に誇る伝統芸能の「能」ですが、「難解である」というイメージが多くの日本人にはつきまといがちです。それを払拭したい、能にもっと親しみをもってほしいと企画されたのが、この展覧会です。三井記念美術館所蔵の能面・能装束を、かたちや文様、色などさまざまな角度からとらえ、比較したりして、能の演目や役柄を想起させ、わかりやすく理解できるように楽しい工夫が施されています。

   能面は、「面〈おもて〉」と呼ばれ、実に200種類を超えるバリエーションがあるといわれます。一見無表情に見える能面ですが、見る角度や光のあたり具合などによってさまざまな表情に変化するところが魅力です。「翁面・尉面・鬼神面・男面・女面」と大きく5種に分類されますが、それぞれのカテゴリーのなかで、「目と口を比べる」「髭と歯を比べる」「髪と表情を比べる」といったふうに、比較というかたちで見せ、ひもとくことによって、能面のもつ奥深い世界観に迫っています。
   めったに見られない、能面の裏側も垣間見ることができるユニークな企画となっています。

   能装束は、何種類かの組み合わせや着付け方で、それぞれの役柄にふさわしい「出で立ち」を表現すると言われます。これを色で見ると、たとえば、女性の装束では、「紅入り〈いろいり〉」といって若い女性を表す赤や朱など目立つ色彩を使用するものと、「無紅〈いろなし〉」といって中年以上の女性を表す緑や青、紫などを主に用い、赤系統の色が入らないものなどがあります。
   また、襟の色などにも区別があり、たとえば女性をシテ(主役)とする能の場合は白、ワキ(脇役)の場合は、浅葱・樺などを用います。
   唐織などの衣裳に見られる織・箔・刺繍などによって表現される文様も、能の舞台の役柄を表す要素のひとつです。今回の展示では、能装束の文様にスポットをあて、演目や役割とリンクさせて紹介しているので、能の舞台がより身近に感じられることでしょう。
「幽玄の美」の世界を心ゆくまで味わってみてください。

プレゼント

※3組6名様に本展覧会の招待券をプレゼント。
詳しくはプレゼント欄を参照ください。

おすすめセミナー情報
JAFCA色彩講座ベーシックコース
色彩の基礎知識から、カラー提案までを2日間で学べる実践向きの講座です。
日 時 2014年8月21日(木)~22日(金) 10:00~17:30(両日とも)
会 場 日本流行色協会会議室 (千代田区神田神保町)
主 催 日本流行色協会 (詳しくはこちらから)
CMFデザインセミナー 「働き方が変わる、その時のオフィスデザインは?」
ITの進展と産業構造の変化により働き方が大きく変わって行く今、オフィスのCMFに求められる条件は何かをお伝えします。
日 時 2014年8月29日(金) 15:00~17:00
会 場 日本流行色協会会議室 (千代田区神田神保町)
主 催 日本流行色協会 (詳しくはこちらから)
カラーコーディネーター交流会
東商のカラーコーディネーター検定試験を通じて、色彩の研究・有効活用に取り組んでいる皆さま、また日ごろより興味をもたれている皆さまに向けて、自己研鑽と相互交流の場を開催いたします。3回目を迎えた今回の会では、講演会と、参加者の皆さまの親睦を深めるための懇親会を予定しています。
詳細は、追って別便のメルマガにてご連絡いたします。
日 時 2014年10月25日(土) 13:00~17:00
会 場 東京商工会議所国際会議場 (東商ビル7階)
主 催 東京商工会議所検定センター
プレゼント

【1】3名様に:季刊「流行色」:一般財団法人 日本流行色協会/発行:5,000円(税別)    季刊「流行色」は、カラートレンドの専門誌です。ファッションのみならず、工業製品、インテリア関連、メイクアップなど、さまざまな分野におけるトレンドカラーの予測情報を中心として、世界各地で開催されるデザイナーズコレクションや、各種展示会のカラー動向、実市場におけるカラー分析など、色に関する情報を掲載しています。
   カラーのプロになりたい方、いち早く時代の方向性をつかみたい方にとって貴重な情報源となります。
   今回は5月に発行された「流行色」2014年夏号 No.577を抽選で3名様にプレゼントします。ぜひご応募ください。

【2】3名様に:江戸更紗の小裂と小物

 「カラーの最前線を歩く」で取材させていただいた「染の里 二葉苑」で染められた江戸更紗の製品をプレゼントいたします。
粋な江戸更紗の小裂にみる色づかいと、モダンな小物たちです。

【2】3組6名様に:能面と能装束 ―みる・しる・くらべる―展 ご招待

「色とアート」でご紹介した展覧会のチケットをプレゼントいたします。

プレゼントのお申込み方法

郵便番号、住所、氏名、電話番号、メールアドレス、希望のプレゼント番号、CLUB PALETTEの感想を明記の上、件名を「CLUB PALETTE プレゼント応募」として、東京商工会議所 検定センター CLUB PALETTE 事務局宛に、メールでご応募ください。

・応募用アドレス palette@tokyo-cci.or.jp
・締め切り:2014年8月8日(金)
・当選の発表は発送をもってかえさせていただきます。

検定試験情報
2014年度試験日程について
次回、第37回の申込は9月16日(火)から。ぜひ挑戦してみてください!
第37回 カラーコーディネーター検定試験   日程:1・2・3級

⇒詳細はホームページにてご確認ください。

第37回 カラーコーディネーター検定試験   日程:1・2・3級

1級1分野「ファッション色彩」公式テキストは、2014年3月11日に「第3版」を発行しました。2014年度試験より1級1分野「ファッション色彩」につきましては、「第3版」公式テキストに掲載されている知識と、それを理解したうえでの応用力を問います。

○発行日:平成26年3月11日
○価格:本体価格7,500円+税

⇒テキストの詳細は、ホームページにてご案内いたします。

カラーコーディネーター検定試験1級 過去問題集「2013・2012・2011」の発行のお知らせ:
1級過去問題集「2013・2012・2011」は、2014年4月に発行する予定です。

1級過去問題集「2013・2012・2011」を、2014年4月30日に発行いたしました。

○発行日:平成26年4月30日
○価格:本体価格2,000円+税

⇒過去問題集の詳細は、ホームページにてご案内いたします。

事務局通信
カラーコーディネーター検定試験

7月末は、暦の上ではもう秋。俳句や短歌の世界などでも「秋」の季語や風物詩が詠み込まれます。今回は、「秋の色」をテーマとする短歌を2つ、ご紹介したいと思います。
まずは、「葛の花 踏みしだかれて色あたらし この山道を 行きし人あり」という作品。釈超空の歌で、秋の七草のひとつである葛の花の踏みしだかれた生々しい赤紫色と、ひと足早く紅葉し始めた山の景色を鮮やかに描いています。
2番目は与謝野晶子の「金色の 小さき鳥のかたちして いちょう散るなり 夕日の丘に」・・この歌は、金色の小鳥といちょうの金色を重ね合わせて詠み込むことで、秋の夕日の丘の情景を絵に描いたようにほうふつとさせます。
「秋の色」のもつイメージが、どんどん広がり、文学作品にも彩を与えている興味深い例ですね。

Club Palette Vol.28
東京商工会議所 検定センター Club Palette 事務局
http://www.kentei.org/

メールマガジンについてご意見・ご要望などございましたら、palette@tokyo-cci.or.jpにお寄せください。
お寄せいただいた内容は、今後のコンテンツ充実のための参考にさせていただきます。
メールアドレスの変更・脱会を希望される方は、お手数ですがpalette@tokyo-cci.or.jp までご連絡ください。

掲載された記事を許可なく複製、転載することを禁じます。
Copyright © 2014 The Tokyo Chamber of Commerece and Industry. All Rights Reserved.